スモールビジネスは、
なぜ、成功しないのか?(59)
マーケット・リサーチ(7)
おはようございます。認知度について、ご質問を頂きましたので、認知度とマーケティングの関係について、少し捕捉します。
顧客の購買イメージの中に自社や自社の製品がポジショニングされていないと、ほとんど売れる可能性がないことを以前、お伝えしました。
たとえば、顧客が「トイレットペーパーがなくなったので、すぐ買ってこなくちゃ」と思ったら、購入する企業の製品イメージを思い浮かべますが、その時、「どこのお店で買うの?」という購入先のお店のイメージも一緒に思い浮かべます。
スーパーやドラッグストアーなら、この時、自社が顧客にポジショニングされていないと売り上げに大きく影響しますので、小売業、特にスーパーやドラッグストアーは、生活必需品で売れ筋の商品の品揃えを絶やさず、しかも、いつも安価に顧客に提供できないと、死活問題になります。
実は、プロモーションは、このようにポジショニングの法則を利用して、プロモーションすることが最も現実的で、最も効果的なのですが、一般的に、コマーシャルやダイレクトメールによる情報の方が重要視されています。
確かに、コマーシャルやダイレクトメールでプロモーションすると、企業や製品の認知度が上がらない訳ではないのですが、本質的ではありません。
やはり、顧客の購買活動につながる認知度を上げるためには、ポジショニングの法則を使って、実質的な顧客利益を伴ったプロモーションをした方が、かかるコストも安く、効果的です。
認知度は、マーケティングの7Pでは、物的証拠とプロモーションの2つの項目に該当しますが、重要なのは、プロモーションの方ではなく、物的証拠の方です。
企業の物的証拠は、信用に直結するのですが、なぜか、ほとんどのスモールビジネスの企業は、このことを見落として、怪しい情報でプロモーションを行っています。
怪しい情報でプロモーションをすると、返って売れなくなり、信用も失うのですが、相変わらず、ステマや怪しい自己主張だらけです。
たとえば、製造元の社員が顧客や評論家を装って宣伝したり、○○先生推薦、体験談ABC・・・など、あげればきりがありませんが、こういったプロモーションをすると、最終的には信用を失いますから、意図的に避けた方が得策なのです。
イワタニが、なぜ、卓上ガスコンロの市場で、市場を独占しているかを見れば、一目瞭然なのですが、その理由は、信頼できる物的証拠があるからです。
イワタニなら、命にかかわる製品を販売しているのですから、命にかかわることで信用を得る必要があるのです。それが、ガスボンベであり、ガスボンベが物的証拠になって信用を得ているのです。
このようなポジショニングの法則が市場では有効に機能しますので、本当に苦しいだけのスモールビジネスから卒業して、成長するビジネスをしたいのであれば、このような信頼できる物的証拠で認知度を上げることに焦点を当てたマーケティング活動を行うことが必要です。
では、次回は、機会/脅威分析についてお伝えします。
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