スモールビジネスは、
なぜ、成功しないのか?(40)
ビジネスモデルを創るステップ(9)
「見込み客の見つけ方」(2)
自社の「見込み客」が誰かを知るには、始めに市場での現在の自社のポジションを知る必要がある。
そして、そのポジションを知るためには、セグメンテーション、ターゲティング、ポジショニングという3つの項目をセットにして分析して特定する必要がある。
この3つの項目をマーケティングでは、STP(セグメンテーション、ターゲティング、ポジショニング)という。
では、概略的になるが、事例でSTPの全体像を見て行こう。
たとえば、あなたが、今後、ラーメン店の出店を考えていたとする。
まず、最初にセグメンテーションを行うのだが、セグメンテーションとは、ざっくり言うと、「どこで、何を売るのか?」、あるいは、「どんな人に何を売るのか?」といったことを決めることである。
そこで、あなたは、「東京」で、「ビジネスパーソン」に「ラーメン」を売るとする。
セグメンテーションで行うことは、このように、場所、市場(顧客)、製品の共通の属性(セグメント)を分類することである。
このように、最初にざっくりとセグメンテーションをして、共通の属性をもったセグメントに分類できたら、次に、もう少し焦点を絞ってセグメンテーションする。
たとえば、
「東京」→「中央区」
「ビジネスパーソン」→「昼食を外食するビジネスパーソン」
「ラーメン」→「醤油ラーメン」
このように、さらに焦点を絞ってセグメンテーションした共通の属性をもったセグメントをサブセグメントという。
このサブセグメントが決まったら、次にターゲティングを行う。
ターゲティングで行うことは、セグメンテーションで分類したサブセグメント内にいる何処の誰を狙うのかを決める。
この事例なら、「中央区」にいる「昼食を外食するビジネスパーソン」で「醤油ラーメン」を食べるグループ(サブセグメント)の何処の誰を狙うのかを決める。
たとえば、
「中央区」→「築地駅前」
「昼食を外食するビジネスパーソン」→「30代以上の昼食を外食するビジネスパーソン」
と、いった内容で、何処の誰を狙うのかを決める。
ターゲティングが決まれば、次にポジショニングをすれば良い。
ポジショニングで決めることは、ターゲティングで決めたターゲットのどのようなニーズを満たすかを決める。
ポジショニングについて詳しくは割愛するが、ポジショニングでは、「製品」と「価格」によって、どのような製品イメージを演出するかが、ターゲットのどのようなニーズを満たすかということになる。
たとえば、
「醤油ラーメン」→「価格は相場だが、あっさり味の高級感がある醤油ラーメン」
と、いったことを決めればよい。
ここまでで、セグメンテーション、ターゲティング、ポジショニングと行ってきたが、その結果、
「築地駅前で、昼食に価格は相場だが、あっさり味の高級感がある醤油ラーメンを食べる30代以上のビジネスパーソン」が、あなたが出店するラーメン店の「見込み客」だということが判った。
このように、「見込み客」は、STPを分析し、特定することで明確になる。
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