スモールビジネスは、
なぜ、成功しないのか?(42)
ビジネスモデルを創るステップ(11)
「見込み客の顧客化」(2)
1 人は、その人が真実だと信じたイメージに沿って行動する
2 「購買行動」は、「感情的論理」に沿って行われる
3 「購買習慣」は、ポジショニングの法則に沿って定着する
1の「人は、その人が真実だと信じたイメージに沿って行動する」とは、プラセボ効果のことである。たとえば、医者に水を風邪薬だと言われて患者が飲むと風邪が治ったり、あるいは、催眠術にかかった人が、今、北極にいると言われると、急に寒がり出したりする。
このように、人は、それが真実かどうかに関わらず、その人が真実だと信じたイメージに沿って行動するのである。
2の「「購買行動」は、「感情的論理」に沿って行われる」とは、人は、「欲しい!」という感情が沸き起こった後、「だって○○だから必要!」という理由を見つけて「購買行動」をする。このことを「感情的論理」という。
そして、購入後は、自分の行動が正しかったかどうか確かめるが、このことをセールスでは、「購入後の後悔」(ニーズ充足)と言っている。
セールスで行われる販売プロセスは、この「感情的論理」と「購入後の後悔」を組み合わせてできている。
つまり、セールスパーソンは、見込み客の前で、次の1~4の項目の順番でプレゼンテーションを行う。
1 「欲しいと思う感情を刺激する」(感情的欲求)
2 「必要という理由を説得する」(ニーズ(必要))
3 「後悔しない理由を提示する」(ニーズ充足(感情的欲求))
4 「契約する」(販売)
この1~4の順番でセールスパーソンはプレゼンテーションをするが、この販売プロセスをアイダ理論という。
アイダ理論は、標準化された一般的な理論としては、人の購買活動は、次の4つの項目と流れで行われることが説明されている。
1「注目」→2「興味」→3「欲求」→4「行動」
この4つの項目と流れである。
たとえば、時計を購入するのであれば、時計店に行き、
1「注目」自分が欲しいと思う時計を探す(感情的欲求)
2「興味」製品や価格を確認する(ニーズ(必要))
3「欲求」値引き、保証、特典などを確認する(ニーズ充足(感情的欲求))
4「行動」購入する
顧客は、このようなプロセスで製品購入をするが、この購買行動の流れに合わせてプレゼンテーションを行えば、成約率が上がるのである。
たとえば、
1「注目」自分が欲しいと思う時計を探す(感情的欲求)
店頭の目立つ所に「残り2本!」などの感情を刺激するPOPと時計の見本を追加して置くなどを行う。
2「興味」製品や価格を確認する(ニーズ(必要))
売り場で、製品に関する詳しい情報を提供する。
3「欲求」値引き、保証、特典などを確認する(ニーズ充足(感情的欲求))
顧客が購入後に後悔しないように、サービス、価格、在庫、製品情報、接客、サポート対応、保証などで競合他社と差別化をして対応する。
4「行動」購入する
顧客が買いやすくなるような購入方法を提供する。
このように購買行動の流れに合わせてマーケティングの7Pを決定して対応すれば、成約率が上がる。
一見、これだけで十分のように思えるが、さらに重要なことは、これだけだと、たった1回きりの購入で終わる可能性がある。
マーケティング戦略の目標は、何度も同じ顧客に製品購入をしてもらうことだ。
そして、何度も同じ顧客に製品購入してもらうことを可能にするのが、ポジショニングの法則である。
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