スモールビジネスは、
なぜ、成功しないのか?(30)
「事業モデルの7つのルール」(6)
マーケティング事例
焼きたてパンの自動販売機
書店のビジネス書コーナーへ行くと、マーケティングを謳ったセールス本が、山積みとなって、うんざりするほど溢れ返っている。マーケティングは、どうして、これ程までにセールス(販売活動)とすり替えられるのだろうか?
また、タイトルはマーケティングだが、それらの本に目を通すと、販売サイトの作り方、SNSの運用方法、動画広告の作り方などといった内容で、何らマーケティングに関係のないものまである。
では、いったい、マーケティングとは何か?
マーケティングとは、顧客のニーズを満たすために行われる行為のことだ。
決して、商品やサービスを売る方法(セールス(販売活動))ではない。また、上手くいく儲け話でもなければ、見込み客や顧客を集めること(集客)もマーケティングではない。
そもそも、見込み客や顧客を集めるのは、企業が提案する製品の価値が見込み客や顧客を集めるのであって、プロモーションやマーケティングがそれを行うのではないのだ。
たとえば、マーケティングを理解するための非常にわかりやすい例として、フランスには、「3分待つだけで、焼きたてのフランスパンが買える自動販売機」がある。
この自動販売機は、顧客の「今すぐ焼きたてのフランスパンが食べたい」というニーズを満たすための自動販売機である。
決して、自分のお店にあるフランスパンをどうやって売るか? といった「商品ありき」の発想や仕組みなどではない。
このように、マーケティングとは、「顧客のどのようなニーズを満たすのか?」という、「ニーズありき」で思考されるものである。そして、その結果として、商品やサービスが売れるのである。
また、もう一つ、マーケティングの大きな勘違いに、マーケティングが「ニーズ」を創造するという勘違いがある。
そもそも「ニーズ」とは、人が生まれ持った欲求のことであり、マーケティングが「ニーズ」を創造するなど、ありえない話だ。
ところが、セールス(販売活動)とマーケティングを混乱すると、このような勘違いをしてしまうのである。
マーケティングとは、「今ある顧客のニーズを満たすこと」なのだ。そして、「顧客のニーズを満たす」ために、ビジネスの「ルール」を決め、「システム化」することで成長する事業モデルが創造されるのである。
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