スモールビジネスは、なぜ、成功しないのか?(12)
職人タイプの経営者の「青年期」マネージャーの時代(3)
「青年期に留まるゾンビ」マイケル・E・ガーバーより
スモールビジネスが職人タイプの経営者の「手ごろなサイズ」を超えて事業が拡大するに従って、会社内部の混乱は加速し、それに対する間違った解決策は3通りに分けられた。
一つ目は、「幼年期」に戻ること、二つ目は、変化についていけづに空中分解して倒産に追い込まれること、そして三つ目は、歯を食いしばってでも、これまでのペースで頑張ることである。
そして、この3つの間違った解決策のうちでも、最悪の選択肢は、三つ目の青年期にとどまってゾンビのように生き残ろうとすることである。
この選択肢をした場合、経営者の腹はもう既に決まっている。どうせ、余命宣告を受けた時に死んだようなものだから、ここからは、ゾンビになってでも「青年期」に踏みとどまるのだ。
もう、怖い物は何もない。ここまで、覚悟を決めれば、従業員やお客さんを冷たくあしらっても、家族や友人を怒鳴り散らしてでも事業を存続させようとする。
しかし、いくらわめき散らしたところで、職人タイプの経営者が常に現場にいない限りは、事業は存続できないのである。
そして、現在の事業規模を維持しようとすれば、いずれは必ず消耗し、消滅する。
もう、会社は既に水漏れするバケツのような状態だ。運がよくても、バケツの穴がふさがるだけで、ふさがれば、すぐに溢れだし、いずれにせよ、そもそもが、時間の問題なのだ。
あなたが経営者としての経験があるのなら、きっとこの状態は経験したことだと思う。
また、そうでなくても、起業を考えているなら、私の話を聞いていくうちに理解できるようになるはずだ。
なぜなら、スモールビジネスは「幼年期」と「青年期」にとどまったままだからだ。そして、どんなに大きな大企業であっても、最初は、スモールビジネスからスタートする。
また、職人タイプの経営者が起業したスモールビジネスは、決して「成熟期」を迎えることはない。
「青年期」のゾンビになる決断をしたスモールビジネスの経営者は、もはや手に負えないほどの仕事を抱え、毎日、精神的にも肉体的にも限界を超えたと思えるほど疲弊する。しかし、それは、覚悟の上だ。
実は、こんな状況を避けるためには、ちゃんと良い方法があるのだ。
ところが、変化や管理を嫌う職人は、その変化や管理の方が我慢できないのだ。そして、運命の日が来るまで、自分のやりたいことだけに集中するのである。
ご質問・お問い合わせ:質問・お問い合わせフォーム
公式ウエッブサイト:創造的マーケティング戦略
マーケティング・経営 ブログランキングへ