小規模企業の勝利の方程式
(セールスレター編)
こんにちは。 今回は、小規模企業の勝利の方程式(セールスレター編)です。では、実際にどのような事例があるのか見ていきましょう。
前回、小規模企業の勝利の方程式は、自社と比較する対照を変えることで、競争優位になる競争相手を探し出し、自社が競合他社より競争優位になるような競争環境で戦うことが基本だと申し上げました。
しかし、こういった差別化ができると思えない場合があります。
たとえば、ちょっとしたお祝いの時に、
レストラン VS 町の食堂
です。
このような競争しても勝てない相手と競争して、競争優位になるにはどうすれば良いのか? このことについて見ていきましょう。
今回は、少し趣向を変えて、セールスレターで、ご紹介したいと思います。
このマーケティング手法は、一般的に「へそ曲がりのマーケティング」と言われていて、「不利益公開広告」というプロモーション手法を使っています。
セールスレターの著者は、ご存じの方も多いと思いますが、ダン・S・ケネディーという方です。出典は、原書The Ultimate Sales Letter Publisher:Adams Mediaです。
現在は、日本語の翻訳本も出版されていますが、どうも原書と翻訳本のイメージがかけ離れていますので、原書を日本語に翻訳したままで引用いたします。
以下、The Ultimate Sales Letter の翻訳文:
●君のオファーの弱点を、正直にさらけ出そう
そして事実を見つめよう
この世のどんな商品も、サービスも、オファーも、魅力的でない点を何点か、必ず持っているものなんだ。完璧なものなんてない。そんな事、みんなが知っている。
君のオファーの欠点を認め、公に伝える事が必要なんだ。 すると君は、信用を蓄積できるようになって、読み手のヒットチャートの上位にいる事ができるようになるんだ。
この技術は「不利益公開広告」とよく言われる。
さて、ここで、ある小さなイタリアレストランが地域の住民に送った実に効果的なセールスレターを見て、この事をよく考えてもらいたい。
--- セールスレター ー--
亜麻布のように白い布を腕にかけ、タキシードに身を包んだウェイター。
専門用語で読めない文字だらけのメニュー。
銀のアイスボックスで冷やされた高価なワイン。
もし、あなた様がイタリアレストランにそのようなものを期待しているとしたら、私どもの小さなレストランは、あなた様の期待に応える事はできません。
しかし、本場イタリアの野菜と香辛料を使って、イタリアの母の味を感じさせる、とっても美味しいソース。そのソースを使った、美味しくてしっかりした味の家庭的なパスタ。
亜麻布の様な白い布というわけにはいきませんが、赤と白のチェック柄のビニールテーブルクロス。あなた様が、そんな雰囲気を第一に考えておられるなら、私どものお店をぜひ気に入って頂けると思います。
私どものレストランのワインは、底がないという事で有名ですので。 また、お食事とご一緒であれば、もちろんワインのおかわりは無料です。
このお店の経営者は、同業者と比較して、自分のお店の不利な点を逆に上手に活用してしまったんだね。優良顧客、固定客、そして熱狂的なファンを作るための売り込みに活かしたという事だ。
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いかがでしょうか。 小規模な企業は、経営資源が貧弱なので、差別化できないのでしょうか?
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