ブルーオーシャン戦略の正体(2)完結編
代替品の脅威
前々回、「ブルーオーシャン」という競合他社がいない魅力的な市場など存在しないが、ところが、ある条件を満たすと、似たような現象が起きると申し上げました。
そして、前回、「重要な3つの成功法則」を満たしている企業は、「ある変化」が起きた時に、突然、光明がさし出すと申し上げました。
今回は、その「ある変化」とは何か? について焦点をあてることで、そもそも霞のように消えるブルーオーシャンの正体を究明します。
さて、企業が大きく成長する時には、必ず2つの大きな変化が起きます。
1つは、「マクロ環境」が変化した時です。そして、もう1つが「ミクロ環境(業界環境)」が変化した時です。この2つが必ず大きく変化します。
マクロ環境とは、政治、経済、社会、技術、人口動態、自然、この6つの環境です。
たとえば、法律が変わり、郵便事業の自由化が始まると、運輸業界に大きな事業機会が訪れました。
この時は、初期の段階で新規参入にはポストを設置することが前提というわけのわからない条件がありました。しかし、その規制がなくなると、コンビニが24時間受け付けるポストになることで、A4の大きさまでの封書なら、わずか80円で従来の郵便事業社よりも早く、安く郵便物が届くようになりました。
つまり、顧客が払うコストが下がり、享受する品質が上がるという典型的な成長曲線を描くための小さな変化が業界に起きました。また、コンビニは、昨年、自然環境の変化が起こることで、コンビニ史上最大の売り上げを記録しました。
さらに、社会環境の変化なら、みなさんが獅子奮闘しているインターネット通販がよい例です。
インターネットで商品が売れる理由は、実売店より安い(低価格)か、インターネットでしか買えない(差別化)場合、顧客は、インターネットで躊躇なく買うように社会環境が変わりました。
ここで注目していただきたいのは、マクロ環境の変化とは、強制ニーズだという点です。
マクロ環境に変化が起きる時は、必ずミクロ環境(業界環境)の何かの業界に強制的な変化を与えるのです。と、いうことは?そうです。昨年末、政権が変わり国の方向性が明らかに変わり始めましたね。
つまり、・・・ 。2013年からチャンスなのです。どの業界がどのように変化するかを調べ、自社がどの分野に力を入れれば良いかが、はっきりしてきたのです。そして、感のいい人は、もうわかりましたね。
ブルーオーシャンとは、マクロ環境が変化して、業界環境に影響を与えた時に起きる先駆者がいない、新しい市場ができたばかりの一瞬の状態のことをいうのです。
そして、そのブルーオーシャンで販売する製品とは、既存製品の代替品で、既存製品より価格が安く、品質の良い製品なのです。
そして、この条件を満たして新しい市場に参入した企業が一人勝ちするのです。なぜなら、競合他社がまだいないので、努力せずとも、自社のポジションが簡単に獲得できるのですから。
競争が激しい既存の市場で莫大な広告費を払って自社のポジションを得るよりも、無理してでも、今後大きく成長する市場に新規参入した方が遥かにコストが安いのですから、成功する可能性も飛躍的に高いのです。
しかも、ICT技術が飛躍的に向上した現在は、個人と企業が競争できるのですから、新たなチャレンジができる、またとない機会が2013年からスタートしているのです。
では、次回は、新たな時代の新規参入の方法について語ります。
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